商号上問題ないから、商標権も問題ないのでは?

というご質問をいただきます。

実はそうではないのです。

商号の保護商標の保護は、法律上異なります。

したがいまして、

商号として保護されている会社名であっても、その名前の使い方によっては商標として保護されない場合があります。

例えば、このような使い方は、業種問わず、良くある失敗例なので注意が必要です。

 

 

突然の電話

 

とある土曜日の夜のこと。

パスタを食べ・・・

お酒を飲み・・・

明日は、何しようか?

家族と話していたら・・・

突然、携帯電話が鳴り響く。

 

 

時計を見ると21時過ぎ・・・

こんな時間に誰だろう?

携帯電話には、お客様の名前が・・・

 

(何だか嫌予感・・・)

 

内容を伺うと、

商標権侵害による警告状が届いた!

とのこと・・・

 

 

 

商標権侵害!?

詳しく伺ってみると・・・

 

警告状の差出人は、

 商標ABC、

 指定役務は飲食の提供(いわゆるレストランです)

の商標権者。

 

一方のお客様は、

会社名(商号)が株式会社ABC

レストランの看板には、店舗名の「ABC」が表示されている。

「ABCを看板に表示する」のように、

「消費者が見つけやすい場所に店舗名を表示する行為(*)」は、商標の使用に該当します。

* 理解のために大雑把な表現にしています。

このため、「ABCを看板に表示する」は、商標法の問題となります。

 

 

ということで、

お客様の店舗名使用が、他人の商標権侵害となっているようでした。

これでは、警告状に対し反論することができません。

商標権侵害としてのペナルティが課されます。

 

 

 

商標権侵害のペナルティって?

商標権侵害となった場合、法律上のペナルティは

1 名称使用の差し止め(使用の停止)

2 名称使用によって相手方に与えた損害賠償金の支払い

が一般的です。

 

しかし、現実のご商売には、これ以外のペナルティが加わります

3 店名・サービス名・商品名の変更の手間及び費用

4 看板の変更の手間及び費用

5 名前や看板の切り替え(上記の3~4)までの事業の停止

が考えられます。

 

3~4だけでも、通常、50万~100万円の費用がかかるでしょうし、

5 名前や看板の切り替えでも、通常2か月がかかってしまう。

商標権侵害のペナルティとして、

50万~100万円の出費と2か月の営業停止・・・

これだけも避けたいところですね。

 

 

 

商標権者に見つからなければ・・・!?

商標権者に見つからなければ、問題ないのでは?と思う方もいるかもしれません。

しかし、口コミサイト等、お店探しには、インターネット検索を利用される方が多く、

お店側も色々な口コミサイトに自分の御店を掲載したい、と思われるはずです。

このため、自社のHPを持たずとも、

その口コミサイト経由で他人の登録商標の無断使用がすぐに見つかってしまいます。

こうなってしまっては、折角、お店を開店させたのにも関わらず、

開店から半年以内で、店名変更・改装・改装のための臨時休業を余儀なくされたお客様も珍しくありません。

このように、ご商売をされる以上、業種を問わず、商標権侵害のリスクがついて回ります。

 

 

 

商標権侵害のリスクを回避するには?

弊所では、商標権侵害のリスク回避のため、

 他人の商標権のクリアランス調査(非侵害調査)

 自社商標権の取得

について、早目のご検討をオススメします。

特に、ベンチャー企業等、上場を考慮される方は、商標権は必ず取得したほうが良いと思います。

 

 

警告状が届いてしまった場合には・・・

緊急事態ですので、弊所の営業時間外であっても遠慮なくご連絡ください。
何かのご参考になれば幸いです。

img_0246a

かめやま特許商標事務所

弁理士 亀山 夏樹