お客様から、

「商標登録って必要なの?」

と聞かれる場合があります。

商標登録が必要か否かはケースバイケースとなることが多いのですが、

良く聞かれる質問なので、こちらで述べたいと思います。

 

とあるお客様。

創業3年目。

ある新事業を始めるにあたり、とあるネーミングを考え・・・

ここでふと気づきました。

「このネーミングについて商標登録が必要なんじゃないか?」

ということで弊所に相談に来られました。

 

 

ネーミングについて検討すべきこと

ご商売で使用するネーミングについて検討すべきことは2つ。

1 ネーミングが使用できるか否か

2 ネーミングが商標登録をできるか否か

 

この2つを調べるために商標調査を行いました。

その結果、

相談当初のネーミングは、他社の登録商標でした。

 

つまり、

このネーミングはこの事業に使えないですし、

当然ながら、商標登録もできません。

そこで、名称変更!となりました。

もちろん、弊所も名称変更には協力しましたし、

使用可能性や登録可能性を調べた上で、商標登録出願をしました。

 

 

 

商標登録出願をしたのですが・・・

その数か月後・・・

お客様とお会いしたところ・・・

その新事業の立ち上がりは上々のようでした。

そんなお話を聞いていてこちらも安心 ^_^

 

安心していたのですが・・・

さらに、その1か月後。

 

お客様からこんなことをいわれました。

似たようなサービス似たような名前で開始されたようです。

しかも、よりによって大手企業なんです。

これって、商標権を根拠に、相手方の名前使用を停止できるんですよね?

 

 

もちろん、

商標権侵害が成立していれば、相手方への名前の使用停止を要求できます。

しかし、それ以上に大切なこと。

相手方が先に商標登録出願をしていたら、どうなったでしょうか?

立場は逆転。

新事業が順調に立ち上がったのにも関わらず、

こちらのネーミング使用が停止に追い込まれ、

変更に伴うHPの変更、チラシの変更、PRのやり直し・・・ T_T

 

 

危なかったです!!

先に商標登録しておいてよかったです!

ということでした。

 

 

このお客様の場合、

「このネーミングについて商標登録が必要なんじゃないか?」

と思われたのは、

ご商売における商標の価値を理解されていたのだと思います。

 

 

 

商標登録が不要な場合とは?

本題に入る前に、

まず、商標の価値について考えてみましょう

 

新事業の立ち上がり時・・・

この時点の商標(サービス名や商品名)や登録商標自体には、

ほとんど価値がなく・・・

そりゃそうです。

立ち上がり時は、商標の知名度がほとんどゼロなので。

 

 

なので、営業・PR活動をするわけです。

ここは、「商標登録出願をするか否か」に関わらず・・・

一生懸命、来る日も来る日も、営業・PR活動を行います。

 

 

こういった継続的な活動を通して

事業内容と名前(商標)との関係が認知され、

その関係性が周りに浸透していき、

名前(商標)を通して事業の知名度が上がる。

 

事業の知名度が事業の信用につながり・・・

事業の信用が集客につながり・・・

集客が収益につながり・・・

事業が成長する。

 

こうした事業成長のプロセスを通し、

当初の価値がゼロの商標も、

信用のある名前(商標)へ、

そして、集客力のある名前(商標)へと事業と一緒に成長します。

 

 

新事業を行う際、こういった事業成長のための計画を立てるはず。

 

 

であるならば、

将来の事業成長を見越して自社の商標を守る必要があるし、

だから、他社に先んじて商標登録出願を行う必要があると思います。

 

 

裏を返せば・・・

ここまで頑張らない事業であれば、

商標登録出願はいらないですよね。

 

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何かのご参考になれば幸いです。

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かめやま特許商標事務所

弁理士 亀山 夏樹